肩こりのはなし


皆さんは肩こり性ですか?肩こりに悩まされてもう、ン十年といった年季の入った方も多いのではないのでしょうか?皆さんは、肩こりぐらい・・・とたかをくくってはいませんか?実は、肩こりから発展する病気は多いのです。肩がこるとはいったいどんな状態をいうのでしょうか?肩こりは大雑把に言って、「冷え」が原因なのです。1、運動不足で、動かさない筋肉が弱体化し、縮んで、固くなって、血液の流れが悪くなって冷える。2、猫背があって、背中の筋肉が引き伸ばされて、血管の内径が狭くなって、血液の流れが悪くなり、冷える。3、ストレスがあって、交感神経が強く働き、筋肉が緊張して、固くなり、血行障害を起こして、冷える。

こうやってみてみると、その原因はさまざまであっても、結局「冷え」がその原因にあっていることが分かります。では、なぜ、冷えがおこるのでしょうか?ひとつづつ詳しく説明していきましょう。
1、運動不足

筋肉は使わなければ萎縮してきます。病気で床に臥せって3日もすれば足腰が立たなくなっている経験をしたことのある方もいるでしょう。また、骨折をして、ギブスをしたことのある方なら、なおのこと、使わない筋肉が細くなっていくという実感をもっていることでしょう。それが、筋肉の萎縮です。筋肉は萎縮すると、弱くなって、しかも縮んでしまいます。

これは、使わない筋肉にわざわざ栄養を送る必要性がないから、体はその供給を必要最小限に抑えるために、血管を細くして、血液の量を抑えてしまいます。だから、筋肉の量が減り、骨の密度も落ちてくるためにおこる現象です。でも、これは、生体の合目的性の結果なので、ギブスが取れて、再び筋肉を使い始めれば、元に戻ることが出来るのです。

これと同じ事が、運動不足の肩〜背中にかけての筋肉に起こるので、冷えるのです。

運動不足で起こる肩こりの解決策はただ一つ。運動していくことなのです。しかし、ただ闇雲に運動したからといって、肩こりが解消していくわけではありません。実は、コツがあるのです。肩こり解消のコツを知りたい方は、KU・BI・RE教室へ参加してみてください。
2、猫背

猫背があると肩こりがするのはなぜでしょうか?猫背とは、背中が丸いということです。丸くなっているということは、それだけ、背中の筋肉が引き伸ばされているということなのです。そうなれば、そこにある血管も同時に引き伸ばされてしまい、つまり、ホースを左右から引っ張るのと同じように、内径が狭くなって、血液の流れる量が少なくなってしまい、栄養不足となって、筋肉は萎縮を起こし、固くなり、動きが制限されて、筋肉が使われなくなって、さらに血流量が減ってしまい、冷えるのです。

そして、猫背は、ヘルニアのところでもお話したように、腰痛の原因にもなってしまうのです。また、頚椎の使いすぎも起こすことで、首の痛み、頭痛なども引き起こすことになるのです。

これ以外にも、自律神経失調症・更年期障害の増悪・胃腸障害・血圧異常・喘息などの、自律神経の異常から来る病気の原因にもなってしまうのです。また、背中が丸いということは、胸に収まっている臓器の形をゆがめてしまい、心臓の異状・呼吸器疾患(風邪や肺炎になりやすい)などを起こすだけでなく、腹圧が保てないために、内臓が下垂し、便秘しがちになり、ポッコリお腹の原因にもなっているのです。KU・BI・RE教室ではそんな猫背を解消するための体操も行っております。
3、ストレス

ストレスを感じると、肩がこるひとも多いかと思いますが、それはなぜなのでしょうか?体がストレスを感じると、視床下部より副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンが分泌され、それが、脳下垂体前葉にたどり着いて、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を分泌させます。すると、副腎皮質から、副腎皮質ホルモンが分泌されて、体をストレスに対抗できるようにしていきます。と同時に、交感神経が興奮して、内臓や皮膚に行く血流量が減り、筋肉への血流量が増し、瞳孔や気管が開いて、いつでもストレスと戦えるように準備していきます。

このとき、体は副腎皮質ホルモンの影響で、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)が減り、免疫機能の低下が起こります。また、交感神経の働きによって、副腎髄質から、アドレナリン・ノルアドレナリンが分泌されて、体の水分保持機能が高くなり、血圧が上がって、うっ血したり、むくみを起こしたりします。また、交感神経が緊張すると、筋肉へ命令を出している体性神経も影響を受けてしまい、筋肉が緊張し、その状態が続いてしまうと、筋肉は固くなり、血流が悪くなって、冷えるのです。また、交感神経の緊張によって、内臓器官の血液が不足して、虚血などを起こしてしまえば、粘膜細胞がダメージを受けてしまい、炎症や潰瘍を起こしてしまうことでしょう。

このように、ストレスによる体の不調は全身に及ぶのですが、人によっては背中や肩の筋肉の異常を感じやすい人もいて、それが、肩こりとして自覚されるために、ストレス=肩こりとなっているのです。

でも、実は、こういった一般的な肩こりのメカニズムとは別に、今の若い女性が抱えている肩こりには、足のむくみが起こす肩こりがあるのです。

座った状態から立ち上がるときに、脳の血液は重力によって、下に引き下げられようとします。これがひどいとき、脳貧血状態(立ちくらみ)が起こり、目の前が真っ暗になって倒れてしまうこともあります。でも、ひとは大事な脳を立ちくらみから守るために、交感神経によって、筋肉を収縮させて、血液を上に絞り上げていく反射システムが作動します。特にこの反応が顕著な筋肉は、ふくらはぎで、特に、ミルキング・アクションと言うのです。

しかし、今の若い女性の中で、この反射がしっかりと機能せず、立ちくらみを起こす人が多くなってきています。一つは踵の高い履物の影響。一つは歩かなくなってきたことによる影響。ひとは直立しているので、血液は常に下に引っ張られています。だから常時、血液を上に返すように筋肉が働かなくてはならないのですが、踵の高い靴をはいているため、ふくらはぎの筋肉があまり使われることがなく発達しないことや、あまり運動の習慣がないので、交感神経からの命令が弱く、血液上に絞り上げていく力が弱っているためです。

血液を上に返せないと言うことは、体の上のほうでは血液が不足してしまい、下のほうでは血液が余ってしまうことになります。つまり、体の上のほうにある、肩や首は冷えてしまい、筋肉が固くなって、肩こりを起こし、しかも足はむくみを起こして、循環障害を起こして冷えると言った二重の冷えを起こしてしまう状態になっているのです。

ふくらはぎの筋肉は、足の指を動かす筋肉や、土踏まずを形成している筋肉が含まれているので、そこの弱体化は、偏平足を生み、踵の高い履物が、つま先への負担を強いるために、無理な力が加わり、捻られ、時間が経つにつれ、外反母趾へと移行してしまうのです。つまり、外反母趾=肩こりなのです。