肩こりのはなし


「プールでおぼれているみたいに苦しい。」これは小児ぜんそくを持っていた著者の感想です。

夜眠りたいのにぜんそくがそれを許してはくれない。毎日夜が怖かったことを記憶しています。今のように即効性のある吸入器があるわけじゃなかったので、ぜんそくになってしまったらただひたすら「起座呼吸」(四つん這いになって呼吸すること)して耐えるだけでした。

両親は良く、「苦しくなったらいつでも起こしていいんだからね。」といってくれましたが、毎日のように襲ってくるぜんそくのために毎晩親を起こすのは幼いながらに気が引けたので、耐えるだけ耐えて、どうしても我慢がならないときだけ「お母さん・・・。」と二階に寝ている両親を起こしに言ったものでした。

ぜんそくの原因の一つに、「副交感神経の緊張」が挙げられるのですが、副交感神経が働くのは、

1:食事して消化吸収が行われているとき
2:夜寝ているとき
3:本を読むなどの近くを見るとき
4:みんなで楽しく騒いだりして、リラックス状態にあるとき


などです。ですから、ぜんそくの患者さんは、

1:おなかいっぱいご飯が食べられない
2:夜熟睡が出来ない
3:寝る前に漫画が読めない
4:楽しくみんなで騒ぐ事が出来ない


よく考えてみれば人生の楽しいことのほとんどをぜんそくは強制的に制限してしまうのです。健康な人にとって「緩やかなひと時」になるはずの時間帯はぜんそく患者にとっての「魔の時間帯」なのです。

夕食を取ってゆっくりお風呂に入ってテレビを見ながら、みんなで楽しく過ごした後ベッドに入る前に愛読書を読むという事がぜんそく患者にとってはタブーなのです。グッスリ寝ることが出来るか、それとも長い夜を過ごすかはこの時間帯の過ごし方に掛かってくるのです。

だから夜グッスリ眠りたければ、

1:夕飯は腹八分目以下にする
2:寝る前に本を読まない
3:寝る前に騒がない
2、猫背

しかしこれを子供に実行させるのは酷と言うものです。ご飯がおなかいっぱいに食べられなければ大きくなれないし、丈夫な体も出来ません。好奇心も旺盛で一番エネルギーが必要なのに充分エネルギーが取れない。夜眠っているときにこそ体が成長していくのにその睡眠が充分取れないのでは身長も体重も伸びてきません。騒ぎたい盛りの子供におとなしくするように言い聞かせるのには苦労するでしょう。ですから少しでもぜんそくの子供が夜を楽しめるようにするために、次のことを寝る前に行ってみてください。

1:軽いストレッチをして筋肉を動かす
2:星の観察などをして遠くを見る


こうすることで、副交感神経と対になり、ぜんそくを抑える働きのある交感神経が働くので、よく眠る事が出来ます。

でも、一番のぜんそく予防は「ストレスを溜めない事」なのです。子供の内はほんの些細なことで傷つき、思い悩んでしまいます。思春期までの子供はとても感受性が強く、周りの行動・言動・雰囲気に敏感です。大人から見ればとても小さな事が、子供にとっては重要だったりします。特に親から受ける影響は親が思っている以上のものがあります。子供にとって親は絶対の支配者です。家庭での些細な出来事こそ子供にとって最も大きなストレスとなってしまうのです。

ストレスが体に入ると自律神経がそれを処理します。まずストレスを排除しようとして交感神経が、体を戦闘状態にします。血糖値を上げ、血圧を上げ、内臓にある血液を筋肉に送り、気管を開き、瞳孔を開きます。つまり体を興奮させてストレスと戦うわけです。

しかし同時にそれを抑えようとして副交感神経が働き、血糖値を下げ、血圧を下げ、筋肉にある血液を内臓と皮膚に送り、気管を閉じ、瞳孔を閉じるのです。つまり戦い疲れた体を休めようとするのです。

ストレスが大きければそれだけ自律神経の働きも強くなりますし、弱いストレスでも長い間さらされていればその積み重ねは大きなものとなってしまうので、やはり自律神経の働きも強くなってしまいます。副交感神経優位状態になったときにぜんそくが起こる可能性が大きくなるのです。

だからストレスをためないようにし、それを解消する努力をしなければなりませんが、今の子供達の間では「テレビゲーム」がはやっています。著者が小学生高学年のときに「ファミコン」が出てテレビゲーム黄金時代がはじまったわけですが、これがぜんそくを助長させているのではないでしょうか。近い画面を長時間見つめ、移り変わりの激しい色彩は瞳孔を縮めます。これは副交感神経優位状態を作り出すのです。

そして悪いことに外にもって出かけられる携帯タイプのゲームまで発達しています。子供にとってはありがたいのでしょうが、ぜんそくにとっては非常に迷惑な話なのです。世のお母さん達は、子供が家の中でテレビゲームをしているとうっとおしいので、「お外で遊びなさい!」と言いますが、子供は素直に「は〜い。」といって外に出て行きます。外で元気に遊ぶのかと思いきや、ゲーム機片手に青空の下でじっとしてゲームをしているのです。友達がいても一言も言葉を交わさずにただひたすらゲームに夢中になるばかり。ちょっとばかり将来が不安なのは著者だけでしょうか?皆さんでゲーム会社訴えてみます?
3、ストレス

私たちはいろいろな病気について、あまりにも無知に過ごしてきました。ぜんそくについても同じことが言えるでしょう。ここからは、皆さんが慕ってやまない「お医者様」からは得られないぜんそくについての情報をお伝えしていこうと思っています。

まずは「熱交換の問題」についてお話いたしましょう。

体の中はいつも一定の温度に整えられています。蛇やトカゲと違って恒温動物である人間は周りの気温の合わせて体から熱を放散させたり、自分で熱を作り出したりしなくてはなりません。熱の放散は皮膚を通して行われます。汗によって体内の余計な熱は気化熱として外に放散されます。しかしぜんそく患者はこの熱放散しずらい体になっているので、体内に熱が蓄積されてきます。いくら熱交換が下手でもどうしても体の熱を下げなくてはなりません。その為に皮膚以外で外気に直接触れる所からの熱放出を考えなくてはなりません。そんなところは唯一、「肺」しかありません。

肺から熱放散するために肺には血液を通して熱が集まってきます。ガス交換と一緒に熱交換もするのです。しかし集まってくる熱が過剰になると今度は「肺や気管支に炎症を起こし、咳がでる」のです。この状態が続くとぜんそくになってしまうのです。ですからこのタイプのぜんそくには「気管を冷やす事」が発作時に有効な応急処置となります。皆さん冷やすことは分かっていても実際、見当違いのところを冷やしているのでしっかりと覚えましょう。冷やす場所は「気管」です。気管がある場所は・・・

「鎖骨のすぐ下」なのです。

肋骨の内側に肺があるのでなんとなく気管が乳首のあたりにあるような気がしますが、実は気管は肺の上のほうに付いているのです。ですから、喉に掛かるぐらいの所を氷嚢で冷やしてやると効果がでるのです。横着してシップで冷やそうとしてもダメです。シップは「温度は下げてくれません」。冷たい感じはしますが、冷えるわけじゃないのです。「ひえ○た」なんかもありますが、氷嚢にはかないません。

しばらくして落ち着いて来たら今度は冷たい水を少しずつ食道ゆっくり飲ませてあげて下さい。は気管にくっついていますので、食道を冷たい水が通れば自動的に気管が冷やされるわけです。

しかし一番の特効薬はお母さんの「笑顔」でしょう。子供は夜中、親に迷惑を掛けていることを知っています。とても後ろめたい気持ちになっていて、今、親がどう思っているのかとても心配なのです。不安なのです。もうそれだけでストレスなのです。だからお母さんが「にっこり笑顔」を作ってくれたら子供はそれだけで安心し、解放されるのです。

季節の変わり目、特に春から夏にかけてはぜんそく発作が起き易い季節です。この時期日本は「梅雨」です。つまり湿気の時期なので、例え汗をかいても汗は蒸発せず、したがって汗による体温調節がしにくくなるためにぜんそく発作が起きると考えられます。しかもこの時期の体は冬モードから夏モードに切り替わる時期なので、自律神経のバランスが崩れるのです。

冬は気温が低いので体温を上げるように交感神経優位状態になり、アドレナリンや副腎皮質ホルモン(このホルモンは免疫抑制の働きもあるので、冬は特に風邪を引き易いわけです。)を出して、皮膚への血流を抑えて、筋肉への血流を活発にしたり、血糖値を上げたりして、熱を作り出そうとしていますが、夏には副交感神経の働きを優位にして筋肉から皮膚への血流を多くして発汗を促進したり、リラックスさせて活動を抑制して熱の生産を抑えます。

そして同時に「気管を狭くして、痰を分泌させる」ことで、ぜんそくを起こすのです。梅雨+自律神経の切り替わりがぜんそくを誘発するのでこの季節に発作が多くなるのです。

話を戻しますが、ぜんそくの発作を起こさないためには、熱交換を肺に頼らないようにちゃんと皮膚で行えるようにしていかなくてはなりません。しっかりと皮膚に汗をかくことを体に教育していかなくてはなりません。その為に行う方法を皆さんは間違ってしまっているのです。

歩くことはもちろん大事なのですが、今の世の中、空気が悪い!ぜんそく患者が外で汗をかくほど歩いていたらそれだけ自動車の排気ガスを吸っているのと同じ事で、とてもぜんそく克服には向いてません。また期間も長く掛かります。最低でも3ヶ月ぐらい掛けて1時間ぐらい歩けるようにしていかなくてはなりません。それならば水泳の方がよいのですが、水も好き嫌いがあるので万人向けではありません。だから一番のお勧めは

「アイソメトリックトレーニング」です。

アイソメトリックトレーニングとは、関節を固定して筋肉を収縮させてトレーニングしていく方法です(後述)。例えば腕相撲で力が拮抗しているときの状態を言います。このようなトレーニングを自分の体やタオルを使って行うといいでしょう。これなら短い時間でもしっかりと汗をかく事が出来ますし、どこででも出来ます。呼吸の調節も簡単に出来るので、

「ぜんそく呼吸法」も覚える事が出来ます。
3、ストレス

ぜんそくになると呼吸が苦しくなりますが、それは「息を吐くことが出来ないから」「息を吸う為のスペースが肺になくなってしまい」、「息が吸えなくなって苦しい」のです。

息を吸う事は筋肉の力を借りて行いますが、息を吐くことは主に拡張された肋骨が元に戻ろうとする力で行います。しかしぜんそくの患者さんは肋骨に柔軟性が失われている人が多いので、スムーズに肋骨が元に戻りません。だから肺に溜まってしまった空気を強制的に吐き出すために「咳が出る」のです。

ですからまずは息を吐き出す訓練をしなくてはなりません。つまり息を吐くための筋肉を鍛えるのです。呼吸をするときの基本は「腹式呼吸」です。息を吸うときにおなかを膨らませて、息を吐くときにおなかをへこませます。おなかに手を当てて意識しながら行う事がコツです。

しかしただやったのでは筋肉はつきません。トレーニングですから、しっかりと筋肉を使って行わなくてはなりません。そこで、「口をとがらせて、吐く息の出口を狭くする」のです。ラッパを吹く要領で息をおなかから吐き出すのです。そうすることで肺に掛かる圧力が高まり、息を吐く事に筋肉をしっかりと使うのです。こういった意味で水泳は効果的でしょう。水に顔をつけたまま息を吐く事は肺から空気を押し出すために力を使うからです。

そしてそうすることでもう一つとても大事な効果が得られるのです。

「気管が拡張する」

気管は自律神経の働きによって狭くなったり、広がったりします。ぜんそくは副交感神経によって、気管が狭くなり、しかも分泌物を出してしまうために狭い気管をより狭くしてしまい、呼吸が苦しいのです。だから息を吐く訓練をすると肺に圧力が掛かり同時に気管にも圧力が掛かるので、気管は広がって空気の通り道が確保され、ぜんそく発作時には効果的です。余計に苦しくなりそうですが、「自ら実証済み」なのでやってみてください。
3、ストレス

次にぜんそくの大きな原因として挙げられるのが「姿勢」です。先ほどの腹式呼吸にしろ、肋骨の柔軟性にしろ正しい姿勢が出来ていなければ十分な効果は期待できません。姿勢が正しいということは、

1:脳や脊髄から末梢神経への命令ががスムーズに伝わる。
2:体を効率よく動かせるので、余計なエネルギーを消費しないから疲れにくい体になる。


1は筋肉への命令はもちろんのこと、特に自律神経も脳からの命令で働いているので、姿勢に異常をきたしていると、自律神経のバランスを崩し、ぜんそくの原因になります。

2は正しい姿勢は本来、非常に効率的なエネルギー代謝を行うための基本なのですが、姿勢が悪いとその悪い姿勢の維持に余計なエネルギーを使ってしまい、筋肉の慢性的な緊張を生み、背骨や肋骨の柔軟性を失わせ、腹式呼吸や息を吐く事に異常をきたし、ぜんそくの原因になってしまうのです。

ですからよい姿勢・柔軟な体はぜんそく克服のために非常に大事なのです。しかし正しい姿勢を維持していくにはしっかりした筋力が必要なので、やはりトレーニングは欠かせないのです。特に腹筋は腹圧を高めることで、息を吐きやすくする作用もありますので、「正しい腹筋のトレーニング」を行いましょう。ヘソ見運動?膝を曲げてのいわゆる腹筋?それで「使える腹筋」は鍛えられません。喘息を克服するためにつけなくてはならない腹筋とは、「体をねじる腹筋」なんです。

お母さん。ぜんそくは「治療して治す」事が大事なのではなく、ぜんそくに負けない体作りが一番大事なのです。著者もぜんそくは克服できましたが、いまだに体調を崩すと発作が起きますし、アルコールはもってのほかです。しかし発作に耐えられる体を作ったおかげで、今は周りの人から見れば「超健康優良児」です。「中学まではぜんそくで運動会に出たこと無いんだよ。」なんていうと「ウソ〜。」といわれるほど今は元気になりました。でもあんまり気張って子供に押し付けては逆効果なので、皆さん「ボチボチ」がんばりましょう。

3、ストレス

ぜんそくはアレルギー体質ときっても切れない関係にあります。では、アレルギーとはいったいなんでしょうか?最新の(アメリカ医学界)情報では、アレルギーと脂肪の関係。そしてアレルギーと活性酸素の関係が重要視されてきています。

アレルギーと脂肪の関係

脂肪の中には体にとっても必要で、大事な働きをしているものがあります。特に必須脂肪酸が重要な働きをしているので、よく覚えて食生活に役立ててください。

必須・・・というからには、体にとってはなくてはならない脂肪ということです。これがないと、体はその機能、特に免疫機能面において不利な状態になってしまうということです。

しかし、ここで、アレルギーとの関係として登場してきたということは、摂り方を間違えてしまうと、アレルギー(特にここではぜんそくを取り上げていますが)が強くあらわれてしまうので、気をつけましょうというお話です。

必須脂肪酸には4つの種類があって、それぞれ、リノール酸・アラキドン酸・γリノレン酸・EPA(エイコサペンタエン酸)がそれです。

これらは細胞膜を構成しているリン脂質を作る材料の一つとなっていて、細胞の周りのいろんな状況にあわせて、分離していろんな働きをする物質に変えられて我々の役に立っているのです。

この、「いろんな働きをする物質」こそが、曲者なのです。

ちゃんとした名前を、プロスタグランディンと言って、局所で短い時間だけ働くホルモンのことです。たとえば炎症を起こしたり、逆に消炎作用をあらわしたり、気管の筋肉の緊張を緩和したり、血液凝固を促進したり、抑制したり。まだまだ判らない事が多いようですが、体の中の微妙な調節にかかわっている局所ホルモンです。

要するに、患者さんの中にはこのプロスタグランディンの働きがうまくいかないで、ぜんそくを起こす人もいると言うことです。

ならば、ぜんそくを起こさないためには、気管の筋肉を緩和させ、炎症を抑える働きのあるプロスタグランディンを作るシステムを体にインプットしていけばいいことになります。

大事なことは、オメガ6系脂肪酸を体に入れないこととオメガ3系脂肪酸の積極的な摂取です。

簡単にいえば、卵やお肉に含まれているアラキドン酸(オメガ6系脂肪酸)や植物油に含まれているリノール酸を口に入れないようにして、魚の油に含まれているEPA(エイコサペンタエン酸:オメガ3系脂肪酸)の積極的な摂取を心がけることです。

理想的にはオメガ6系:オメガ3系は1:1が良いそうですが、現代人はこれが20:1になってしまっているそうです。こういったことが今の社会にアレルギーが蔓延している要因になっていることは間違いありません。

アラキドン酸は細胞膜から分離して炎症を促進するプロスタグランディンE2となってしまいます。ということは、このアラキドン酸はアレルギー患者にとっては要注意(しかし、体にとって必須の脂肪酸であることには変りありません。)と言うことになります。逆にEPAは消炎作用のあるプロスタグランディンE3となって、アレルギー症状を抑えてくれるのです。

参考:病院が出すステロイド剤は、このアラキドン酸が細胞膜から離れてプロスタグランディンE2になるのを抑える働きがあるので、炎症が治まり、症状が改善されるのです。ステロイド剤の問題点として、強い副作用がありますが、これはその分解時において発生する活性酸素(後述)の毒によるものが大きいと言われています。よって、ステロイドの副作用を抑えていくためには抗酸化物質の摂取が必要となるわけです。

リノール酸はアレルギー患者の体内では代謝されると、γリノレン酸やEPAにならずに、アラキドン酸になってしまい、炎症を起こすプロスタグランディンの増産を助けてしまうので、食卓からは遠ざけたほうが賢明ということになります。

つまり、卵やお肉・植物油(マヨネーズ・ドレッシングなども含みます)に含まれる油は気管支での炎症の促進となり、痰が出て気道を狭くしてしまい、ぜんそく発作の要因となってしまいます。

これを防ぐには、青みの魚や魚卵に含まれる、EPAの積極的な摂取(しかし、これらにアレルギーのある方はやめたほうがよいでしょう。)、月見草オイルに含まれるジホモγリノレン酸の積極的摂取がよいでしょう。

ジホモγリノレン酸は、気管を開く作用のある、プロスタグランディンE1を作る材料です。

別の側面から炎症について考えたとき、活性酸素との関係は無視出来ません。

炎症には活性酸素が付き物です。好中球やマクロファージが自分の使命を果たすべく、活性酸素を武器にして、外敵と戦うのです。アレルギーを持つ人はこの反応が過剰になってしまい、本来守らなくてはならない、自分の正常な細胞まで傷害してしまうのです。

活性酸素には4種類。過酸化水素・スーパーオキサイド(SO)・一重項酸素・ヒドロキシラジカルがあります。

これらのうち好中球やマクロファージの武器となるのはSOです。この活性酸素は体内ではSOD(スーパーオキサイド除去酵素)によって過酸化水素にされて、そのあとグルタチオンPX(グルタチオンペルオキシダーゼ)やカタラーゼなどの抗酸化力のある酵素によって処理されて事なきを得るのですが、これが十分でなかったり、活性酸素の量が多かったりすると、害になるのです。

つまり、気管の炎症が治まらずにぜんそく発作の要因の一つになってしまうのです。

よって、ぜんそく患者のみならず、アレルギー患者は体の中に常にこのSODやグルタチオンPXなどを準備しておかなくてはなりません。この準備に抜かりがあると炎症が治まらず、発作も強いものが長引いてしまう事になってしまいます。

ではこの抗酸化酵素はどんなもので出来ているのでしょうか?

酵素はすべてたんぱく質で出来ています。よってたんぱく質の摂取が足りないとそもそも体中に3000種とも言われるすべての酵素を作ることのどこかに手抜きが起きてしまいます。

その手を抜いたところがたまたまSODであったりグルタチオンPXであったりしたならば、これは致命的です。

体は活性酸素に蹂躙されてしまい、ぜんそくはもとより、アトピー性皮膚炎、果てはガンに至るまでのほとんどの病気が大手を振ってあなたを襲ってくることでしょう。

ですからまずはたんぱく質の摂取、しかもプロテインスコア100のものを体重の1000分の1(体重50キロなら50グラム。卵1個の重さ約60グラムの中にはたんぱく質は7グラム。体重50キロの人ならば実に7個分になります。)の摂取を怠らないことが肝心です。

SODは2種類あります。そして、それぞれに必要なミネラルがあります。1つは亜鉛・銅SODもう一つはマンガンSODです。

たんぱく質・亜鉛・銅・マンガンなどが同時に取れる食材は卵なのですが、先に述べましたとおり、卵に含まれるアラキドン酸が炎症を促進するプロスタグランディンを作ってしまうので、スキムミルクを上手に活用するといいでしょう。

また質の良いサプリメントなどの活用も効果的と思われます。興味のある方はぜひご相談ください。

また、気管支粘膜の異状による過敏症がある場合にはビタミンAの摂取にも抜かりがないようにしましょう。ビタミンAは牛乳・バター・スキムミルク・レバーなどに多く含まれています。

ぜんそくに関しての栄養の話は以上です。それでもなお抗酸化物質の話など、不備な点があると思われます。覚えておいて欲しいことは、根拠のない迷信に惑わされないと言うことです。

人の体も自然の一部です。自然界の法則にしたがっているのです。人間は自分だけ特別な存在ではありません。病気になると神がかった話にすがりたくなるのはわかります。しかし、まずは自分で出来ることを100%努力してください。その手段として、分子栄養学は私たちに大きな力を貸してくれることでしょう。